新型コロナ感染症が発生してから
新型コロナ感染症が発生して3年(2022年9月7日時点)になります。2022年9月7日現在では第7波の最中ですが、感染者数は減少傾向にあります。しかし感染者数がいまだ多く、入院できず宿泊施設や自宅で療養しなければならないケースもかなり増えていると思います。感染した場合の療養期間の短縮や、感染者数の全数把握の見直しもあり、入院することなく自宅で療養するケースが今後とも増えるかと思われます。私の知人も1ヶ月ほど前感染し、38℃の熱が3日間続き喉の痛みもひどかったのに、入院などできずに自宅療養で済ませました。今ではこれが普通です。これからは感染してしまった場合、極端に言うと自分で自分の命を守らなければならないことも増えてくるかもしれません。
オミクロン株の特徴
現時点(2022年9月7日)では、流行の主流はオミクロン株が多いと思います。オミクロン株に感染し発症した場合、昨年感染者数の多かったデルタ株と比べると、症状としては肺への影響はデルタ株に比べて減少し、喉の痛みがデルタ株に比べて1.9倍、嗅覚障害や味覚障害が出る人は5分の1減り、発熱やせきは若干オミクロン株のほうが多くなっています。
オミクロン株の特徴としては、喉の痛み、発熱、せきといった、普通の風邪の症状に近くなっているようです。
油断は大敵
オミクロン株は感染力が高くなっており、感染者数の爆発的上昇を引き起こしましたが、症状は発熱、せき、喉の痛みといった普通の風邪によく似た症状となっています。冒頭に挙げた私の知人も発熱や喉が痛くてゼリー状のものしか入らないと言っていました。ゼリー状のものでも自分で摂取できればいいですが、高齢者や他の基礎疾患がある方は依然として重症化のリスクがあります。
またリスクの低い人でも急に症状が悪くなることもあります。感染者数が非常に多いため入院できず、自宅で亡くなる方も跡を絶ちません。
備えておくもの
重症化リスクが低い人でもいつどこで感染するかわからない状態です。しかし、これ以上経済を停滞させることはできないので、高リスクの人以外は入院させなくてもいいことに既になっています。宿泊施設や自宅で療養する人が今後より多くなるでしょう。
備えておきたいものはやはり食料や水、ティッシュペーパーといった日用品があげられます。自治体から食料品約一週間分ほど配送などもしていますが、それも滞っている地域もあります。事前に自分で備えておいたほうがいいかもしれません。ただし、今後は感染しても必要な買い物のための外出は認められる事も考えられます。
感染したかを確認する抗原検査キットも不足していると思います。医療機関等でも全ての風邪ような症状の患者さんを全員PCR検査するのも限界があります。
全体としては感染した場合でも行動制限は緩められる一方で、医療機関に入院できるのは重症化している・重症化リスクの高い人に限定する傾向にあると思います。その分、極端に言えば自分の命は自分で守らなければならない方向に向かいつつあります。
症状が急に悪化する場合もある
低リスクの人でも絶対に重症化しないとは限りません。各自治体では自宅療養している方に、症状が悪化した場合はすみやかに連絡するよう呼びかけています。 その目安として、東京都では
- 顔色が明らかに悪い
- 唇が紫色になっている
- 息が荒くなった
- 急に息苦しくなった
- 胸の痛みがある
- ぼんやりしている、朦朧としている
などが挙げられています。
その最後に「パルスオキシメーターの数値が90以下」というのがあります。私は実は父親を肺がんで亡くしています。その時の医師の説明の際、パルスオキシメーターを試しにつけてみるよう言われました。当時父の数値は92%だったので、92に下がるまで息を止めてくださいと言われ、92%になるまで息を止めましたが、かなり苦しかったです。父はがんの進行とともにゆっくり血中酸素飽和濃度が下がっていったので、自分では気が付かなかったのです。急に92%になると思った以上に息苦しいと感じるはずです。ましてやそういう状態が数時間以上も続けばとてもつらいと思います。
先に挙げたように東京都ではパルスオキシメーターの値が90以下になった場合、すみやかに連絡するようにと呼びかけています。しかし、この90という値はかなりの息苦しさだと思います。その前にパルスオキシメーターの値が下がってきたら、自治体・保健所等への連絡や救急通報することを考る、気持ちの準備をしておくほうがいいです。動けなくなってからでは遅いです。電話などの連絡手段は自分の手の届く所に置いておきましょう。
パルスオキシメーターの確保
東京都をはじめ各自治体ではパルスオキシメーターの貸出も行っています。貸出なので、2022年7月1日以降(東京都の場合)にパルスオキシメーターの貸出を受けた方は、療養期間終了から3日経ったら返却することになっています。しかし、このパルスオキシメーターの返却が思った以上にうまくいっていないようです。「なくした」や、治ってしまったので返却を忘れていたりといった事例が多いです。最悪パルスオキシメーターの貸出を受けられない可能性もあります。
冒頭で触れた私の知人も食料や水などもなかなか届かず、パルスオキシメーターも以前感染した友人から譲り受けたそうです。(そのご友人はパルスオキシメーターを借りたのか購入したのかはわかりません)自治体のパルスオキシメーターの回収が思うように進んでいないようなので、自分で用意する必要も考えなくてはいけません。
ドラッグストアや家電量販店でも手に入るかもしれませんが、日本製のものが信頼性はあるようです。値のばらつきの少ないものを選んだほうがいいです。値のばらつきがあるものは精度に問題がある可能性があります。また指の細い子供や女性でも使いやすいよう、アジャスターのついているものもいいと思います。新型コロナではなくても、風邪やインフルエンザ、喘息などで肺の機能が落ちた時にも使えます。パルスオキシメーターの正常値は健康な人で97~100%で、呼吸不全がある場合でも、安静時で95%以上維持するのが目安のようです。ですから、東京都の目安の90という値は、私の経験上からもかなりの息苦しさです。少し激しい運動をした後のような感じです。安静時で95を切ったら気をつけたほうがいいです。新型コロナに感染した場合でも、自分では気づかないうちに血中の酸素飽和度が下がっている場合があります。
自宅療養をしていても、病状の確認・急変に備えてパルスオキシメーターで数値として客観的に確認しておいたほうが、いざという時に命を救うことに繋がると思います。
まとめ
2022年9月7日時点で、新型コロナ感染症が発生してから3年になります。ウイルスの型はより感染しやすく変異していますが、一方で経済活動を正常化するため、非感染者・感染者とも行動規制は緩くなる傾向にあります。感染者数の計上の方法も変わります。もし感染してしまった時、また体調が良くない時にパルスオキシメーターで血中の酸素飽和度をはかることで客観的に体の状態を確認することができます。
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