【特殊詐欺】|社会のあり方

世の中のこと

どうも、春雨(@harusame)です。

いきなりですが、最近私の家の辺りでも警察車両が回ってきて、「特殊詐欺がこの辺りで発生しています。注意してください」とアナウンスするようになりました。オレオレ詐欺などだんだん身近になってきているのかなあと、心配になります。今回は特殊詐欺のことを少し調べて書いてみます。

特殊詐欺の認知件数

警察庁がまとめた2019年の特殊詐欺の認知件数は、前年比5.6%(1008件)減の1万6836件、被害額は同21.3%(81億4000万円)減の301億5000万円だった。被害額は減っているものの、8年連続の300億円越えとなった。1日あたりでは約8260万円がだまし取られており、深刻な状況にある。被害者は高齢者(65歳以上)の女性が多く、全体の65.0%に達する。特に親族を装ってだます「オレオレ詐欺」では84.3%を占めており、80歳前後に被害が多発している。

このように、前年より減っているものの、依然として巨額の被害が出ているようです。「認知件数」ですから、「恥ずかしくて誰にも言えない」など、泣き寝入りしている方もかなりいらっしゃるんじゃないでしょうか。そういう方は「認知」されないまま統計上は現れてこない訳です。

被害者は悪くないのに、「騙されたほうが・・・」

オレオレ詐欺などのような特殊詐欺では被害者は悪くないのに、自責の念に苛まされたり、「これだけメディアなどで注意喚起されているのに、騙される方がおかしい」というような目で見られるということがある、またはそう思ってしまうことがあるんじゃないかと思います。

しらべぇ編集部が全国10代〜60代の男女1,732名を対象に調査したところ、全体の40.9%が「詐欺は騙されるほうも悪いと思う」と回答した。

このように、なんと40%もの人たちが、騙される方も悪いと思っているのです。この調査は去年の5月のものです。ごく最近でもまだこれだけいるのです。

そして、いろいろな人のブログなど読みますと、確かに、「騙される方も悪い」というようなことを書いている方が一定数いらっしゃるようでした。

過剰な自立圧力

ブログなどで「騙される方も悪い」と書かれている方の特徴として、「詐欺を絶対悪だと言いきれるのか」「騙される方がメンタルで隙や弱さがないか」といったことが目に付きました。

最近は特殊詐欺に関する知識なども以前より豊富になり、「被害者は悪くない」「騙すほうが絶対に悪い」「特殊詐欺の手口は巧妙で、誰もが騙される可能性がある」という認識が形成・共有されるようになってきたと思います。しかし、心のどこかでそういった考え方に反発する方は一定数いるようです。先のブログに書いていた方の中には、「リアルで言ったら反感を買うけど・・・」とネットの匿名性を使って発言している方もいました。

それも踏まえて私が思うのは、「騙された方も悪い」というのは、ある意味、「自立」「自己責任」「メンタルの強さ」が過度に重視される今の世の中を映し出しているのではないかという事です。恐らく、特殊詐欺の被害にあわれた方は、少なくとも電話などを受けている「その時は」孤立していたのではないかと思います。すぐに相談できる人が物理的にそばにいない、同居している家族はいてもその時は家に一人だった、ということが多いのではないでしょうか。

または一人暮らしで本当に孤立的な状態の方も多いと思います。

誰かを頼りにできない、もっと言えば頼りにしてはいけない、いつでも自分のことは自分できちんと判断しなくてはいけないという、過剰な自立圧力が今あると思います。また、「メンタルの強さ」は、昨今のスポーツ選手の発言などを聞けば、それこそが理想であるかのような印象を受け、以前よりその重さが増してきているように感じられます。

頼れる人頼られる人|頼れる社会頼られる社会

特殊詐欺がなくならないことについて、やはり個人の責任を挙げる人も一定数いるようです。しかし、人間は完璧ではありません。騙される方も騙す方もです。騙す方、受け子などをやる若い人も入り口はスマホで得た簡単で楽だというバイトの情報です。最近は電話をずっと切ることなく被害者に指示を続け、受け子には一言も言わせない詐欺グループもあるそうです。電話が途絶えないことで、被害者の方は孤立し、余計なことを言わずに言われたとおりのことをやるだけの受け子も、また孤立しているように思えてなりません。

頼れる人がいることは良いことですし、頼られることも大事です。社会は頼れる存在であって欲しいし、社会に頼られるという言い方は変ですが、皆がそれぞれ応分に社会に貢献できるということが望まれると思います。

結論は非常に理想主義的ですが、それに近づけば、特殊詐欺もなくなるのではないでしょうか。

参考サイト

高齢者を食い物にする特殊詐欺:2019年の被害額は前年比2割減の301億円
「オレオレ詐欺」などの特殊詐欺は2019年、認知件数、被害金額ともに前年より減少。しかし、被害者を巧妙にだまし、キャッシュカードを「すり替えて」盗むという新しい手口の事件が増えている。
誰にも言えない詐欺被害、苦しむ女性 受け子逮捕知り被害自覚「恥ずかしい」 | 社会 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE
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