
今回はZorin OSをインストールしたPCのローカルに、WordPressをインストールする方法を書きたいと思います。
ApacheとmariaDB、PHP7.4を使ってローカル環境でWordpressをインストールします。
WebサーバーApacheをインストールする
まず管理者権限にして、タイムゾーンを設定します。
sudo su -
timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
Apacheをインストールします。
apt -y update
Apacheをインストールします。
apt -y install apache2
PCを立ち上げたときに自動的に起動するよう、設定します。
systemctl enable apache2
Apacheを起動します。
systemctl start apache2
Webブラウザで127.0.0.1またはlocalhostにアクセスしてください。

この画面が表示されればApacheは正常にインストールされ、動作しています。
PHP7.4をインストールする
Zorin OS 17.3 CoreにPHP7.4をインストールします。
apt update
apt -y install software-properties-common
add-apt-repository ppa:ondrej/php
apt update
ここでアップグレードできるパッケージがあれば
apt upgrade
でアップグレードしてください。
PHP7.4をインストールします。
apt -y install php7.4
PHPにmariadbのextensionを追加します
apt install php7.4-mysql
バージョンを確認します。
php -v
v7.4.33がインストールされました。
MariaDB のインストール
WordPressに必要なデータベースをインストールします。
次のコマンドを実行します。
mariaDBをインストールします。
apt -y install mariadb-server mariadb-client
PCが起動したらmariaDBを起動するように設定します。
systemctl enable mariadb
mariaDBをスタートさせます。
systemctl start mariadb
バージョンを確認します。
mariadb -v
バージョン10.6.22がインストールされました。
WordPress用データベースを作成する
文字コードUTF8でデータベース wordpressを作成します。
WordPress用のデータベースを作成する
mariaDBに入ります。
mariadb
mariaDBにWordpress用のデータベースを作成します。
CREATE DATABASE wordpress DEFAULT CHARACTER SET utf8;
WordPress用のMariaDBユーザーを作成する
データベースのユーザーを作成します。
GRANT ALL ON wordpress.* TO wordpressuser@localhost IDENTIFIED BY 'password';
上記では wordpressuser というユーザー名になります。「password」の部分は変更して設定してください。
WordPressのインストールに必要なのでユーザー名とパスワードは保管しておいてください。
次に以下のコマンドを入力します。mariaDBへの変更を保存します。
FLUSH PRIVILEGES;
mariaDBの設定を終了します。
exit
WordPressのインストール
WordPressのZipファイルをダウンロードします。
「6.8.1」をダウンロードします。(2025年6月13日時点)
とりあえず「ダウンロード」フォルダにダウンロードします。
このファイルをApacheのドキュメントルート、 /var/www/html にコピーします。
cp /home/ユーザー名/ダウンロード/wordpress-6.8.1-ja.zip /var/www/html/wordpress-6.8.1-ja.zip
コピー先のディレクトリに移動します。
cd /var/www/html/
lsコマンドでwordpress-6.8.1-ja.zip があることを確認します。
ファイルを解凍します。
unzip wordpress-6.8.1-ja.zip
そのあと次のコマンドを実行してください。Wordpressの所有権を変更します。
chown -R www-data:www-data .
Apacheを再起動させます。
systemctl restart apache2
WordPressの初期設定
webブラウザで、WordpressをインストールするPCのプライベート・IPアドレスを使ってアクセスします。Zorin OSのPCであれば「localhost/wordpress」でもいいです。
xx.xx.xx.xx/wordpress
(xx.xx.xx.xx)←プライベート・IPアドレス
または127.0.0.1/wordpress
にアクセスします。

この画面が表示されたら、「さあ、始めましょう!」ボタンをクリックし、mariaDBに設定したデータベース名、ユーザー名、パスワードを入力します。

この画面になったらWordpressのサイトのタイトルなど設定します。
このユーザー名とパスワードは、先程作成したデータベースのユーザー名とパスワードとは異なります。
WordPressにログインするユーザー名とパスワードを決めて入力してください。
ログイン画面はブックマークしておいてください。
http://192.168.xx.xx/wordpress
がWordpressブログのURLになります。
プライベートネットワーク上のほかのPCからWordpressを見たりWordpressにログインできるようにする|プライベートIPアドレスを固定する
WordPress管理画面の左側メニューの「設定」→「一般」で、「WordPress アドレス (URL)」と「サイトアドレス (URL)」に、「http://localhost/wordpress」ではなく、サーバーを入れたPCのプライベートIPアドレス(http://192.168.xxx.xxx/wordpress のように)を入れてFirewallでHTTP・HTTPSを開けると(sudo ufw allow http、sudo ufw allow https)、プライベートネットワーク上の他のPCからブログを見たり、Wordpressの管理画面にログインできたりするようになります。
ルーターで自動でプライベートIPアドレスを割り当てている場合、プライベートIPアドレスが変わってしまうことがあります。
プライベートIPアドレスが変わってしまった場合、ほかのPCからブックマークからのアクセスはできなくなります。
そこで、まずZorin OSの設定でプライベートIPアドレスを設定します
スタートボタンから「設定」でネットワーク一覧の右側の歯車ボタンをクリックします。

下のウィンドウがでますので、「IPv4」タブで「IPv4メソッド(4)」を「手動」にし、「アドレス」欄に使用したいアドレスを入力し(WordPressの設定と同じアドレス)、ネットマスクは「255.255.255.0」、ゲートウェイはルーターのアドレスを入力し、「適用」ボタンをクリックします。

その後ルーターの設定画面にログインし、ルーター側でもIPアドレスの割当を手動にしてZorin OSで設定したアドレスを割り当てます。
これでプライベートIPアドレスが固定されます。
以上でZorin OS 17.3 CoreにApache、mariaDB、PHP、Wordpressをインストールできました。

Zorin OS 17.3 Coreをインストルしたあと入れておくといいおすすめソフトは以下の記事を参照してみてください。
Zorin OS 17.3 CoreとほかのPCでファイル共有する方法は下の記事を参照してみてください。
Zorin OS 17.3 Coreでプリンタを使う方法は以下の記事を参照してみてください。
まとめ
- WebサーバーApacheをインストールし、PC起動時にスタートするよう設定し、起動する
- PHP7.4をインストールし、PHPにmariadbのextensionを追加する
- mariaDBをインストールし、Wordpress用のデータベースを作成し、ユーザー名とパスワードを設定する
- WordPressをダウンロードし、Apacheのドキュメントルートにコピーし、解凍する
- ApacheがWordpressにアクセスできるようにする
- Webブラウザでlocalhost/wordpress(127.0.0.1/wordpress、192.168.xx.xx/wordpress)にアクセスし、データベース名、データベースのユーザー名、パスワードを入力し、設定する
- WordPressのサイト名、ユーザー名、パスワードを設定する
- プライベートネットワーク上のほかのPCから使う場合は、Zorin OSのプライベートIPアドレスを手動で固定する
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