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Windowsライクな軽量Linux|Zorin OS 15.3 Core(Ubuntu)とWindows10で極力コマンドを使わずにファイル共有する方法|Samba|備忘録(2020年)

2020年12月2日 春雨

今回はZorin OSとWindows10間でなるべくコマンドを使わずに、またconfigファイルをいじらずに、ファイルを共有する方法を書きたいと思います。

ただし、自己責任でお願いします。

現在、Zorin OS 16が配布されています。インストールは下の記事を読んでみてください。Zorin OS 16でも同様にファイル共有ができます。

共有するフォルダーを作る

ホームフォルダを開き、右クリックで「新しいフォルダー」で「share」というフォルダーを作ってください。shereではなくてもあとでわかれば他の名前でもいいです。

共有するフォルダーを作る

shareの上で右クリックして、「ローカルネットワーク共有」をクリックしてください。

ローカルネットワーク共有

フォルダーの共有」というウィンドウが開くので、「このフォルダーを共有する(F)」のチェックボックスをクリックしてください。

フォルダーの共有

共有サービスがインストールされていません」とでるので、共有サービスをインストールします。

警告

sambaがインストールされます。

Sambaのインストール
Sambaのインストール

sambaのユーザーを作成する

デスクトップで右クリックし、端末を開きます。

sudo pdbedit -a ユーザー名

sudo pdbedit -a 'ユーザー名'

'ユーザー名'のところはお使いのユーザー名に置き換えてください。このユーザー名はすでにシステムに存在しているユーザーの名前である必要があります。そしてパスワードを設定します。

フォルダーのアクセス権を設定する

次に

sudo chmod 777 /home/ユーザー名/share

と入力してください。

そしてsambaをリスタートさせます。

sudo systemctl restart smbd nmbd

と入力してください。

フォルダーを共有設定する

次にGUIに戻って、フォルダーの共有ウィンドウの「このフォルダーを共有する(F)」、「このフォルダー内でのファイルの作成・削除を他のユーザーに許可する(A)」と、「ゲストによるアクセス(ユーザーアカウントを持たない人向け)(G)」の3つともにチェックを入れます。先程設定したユーザー名とパスワードを使ってアクセスを制限したい場合は 「ゲストによるアクセス(ユーザーアカウントを持たない人向け)(G)」 はチェックを外してください。

フォルダーの共有設定

共有を作成(S)」ボタンを押します。

共有の作成

自動的にアクセス権を付加する」を押します。

Firewallの設定をする

セキュリティのため、ファイアウォールをオンにし、sambaがやりとりできるように設定をします。

端末に戻って、

sudo gufw

と入力します。インストールされていない場合は

sudo apt install gufw

でインストールします。

ファイアウォールの起動

ファイアウォールを設定するGUIが起動します。

Statusをオンにします。

ファイアウォールの有効化

ルール」タブを選び、左下の + をクリックします。

ファイアウォールにルールを追加

ポリシーをAllow、方向を両方、カテゴリー・サブカテゴリーはそのままにして、ApplicationをSAMBAにします。右下の「追加」ボタンを押します。一回押すだけでいいです。押したら「閉じる」を押します。

ファイアウォールの設定終了

上のようになっていれば、ファイアウォールがsambaの通信を許可します。

まずWindows側から見る

Windows10側からエクスプローラーでネットワークを開きます。

Zorin OSのコンピューターが見えると思います。

見えない時は、エクスプローラのアドレスバーに「\\192.168.XX.XX」のように、Zorin OSをインストールしたPCのローカルネットワークアドレスを入れてみてください。

Windows側からZorin OSのPCを見る

コンピューターのアイコンをダブルクリックします。しばらくして「ネットワーク資格情報の入力」というウィンドウが開くので、さきほど設定したユーザー名(sambaのユーザー名)であることを確認し、パスワードを入力します。

資格情報の入力

Zorin内のshareフォルダーが見えると思います。このフォルダーにWindows側からファイルをZorin側に受け渡しできます。Zorinに設定したプリンターも共有できます。

共有先のフォルダ

Zorin側から見る

これは自己責任でお願いします。

Windowsで共有フォルダーを作って、誰でもアクセスできるよう共有設定しておいてください。

Zorin側でホームフォルダーを開きます。

左側の場所の欄の一番下「+他の場所」をクリックします。

一番下に「サーバーへ接続(s)」とあるので、そこに

smb://(WindowsのプライベートIPアドレス)

を入力します。

Windowsのコマンドプロンプトで ipconfig /all でプライベートIPアドレスを調べておいてください。

例えばこのように入力します。

smb://192.168.1.3

そして接続ボタンを押します。

「資格情報の入力」のウィンドウが開くのですが、ここに入力するのはWindows10のMicrosoftアカウントのユーザー名やパスワードではありません。

ここに入力するのはWindows10のローカルアカウントのユーザー名とパスワードです。ローカルアカウントのユーザー名やパスワードが分からない場合は、Windowsのスタートボタンから歯車マークの「設定」→「アカウント」で「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」をクリックして、ローカルアカウントの設定をしてください。ローカルアカウントでログインしている間はZorin OS側から接続できます。作業が終わったらまたもとのMicrosoftアカウントに戻すといいと思います。Microsoftアカウントに戻すとまた接続できなくなります。

Zorin OS側から見たWindows共有の見え方

一見丸見えですが、共有設定がしてあるフォルダしか開けないと思います。ユーザー名とパスワードが通らないです。Windowsで、「ネットワークと共有センター」→「共有の詳細設定」で「すべてのネットワーク」の「パスワード保護共有を無効にする」はする必要はないです。むしろセキュリティ的に「パスワード保護共有を無効にする」に設定しない方がいいと思います。「パスワード保護共有を有効にする」のままの方がいいと思います。ただし、パブリックフォルダなどは見ることができてしまいます。

まとめ

  1. Zorin OSで共有するフォルダーをつくる
  2. sambaをインストールする
  3. 端末でsambaのユーザーを作成する
  4. 端末でフォルダーのアクセス権を付加してsambaを再起動する
  5. GUIでローカルネットワーク共有の設定をする
  6. GUIでファイアウォールの設定をする
  7. WindowsPCからZorin OSの共有フォルダーにアクセスするには、資格情報で、sambaのユーザー名・パスワードを使って入る
  8. Zorin OS側からWindowsの共有フォルダーにアクセスするには、ホームを開いて「他の場所」を開く。下の「サーバーに接続する」の欄に smb://192.168.1.3 のようなWindowsのプライベートアドレスを入力し、資格情報ではWindowsのローカルアカウントのユーザー名・パスワードを入力する。

以上、Zorin OSとWindowsで極力コマンドを使わずファイルを共有する方法でした。sambaのconfigファイルは書き換えたりせずに、共有フォルダーを作成することができました。

まあ、多数のファイル・フォルダはUSBメモリなどを使って移したほうが早いかもしれませんが、ちょっとしたファイルなら共有フォルダーに放り込めばいいので、便利は便利です。

ただし、自己責任で行ってください。

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春雨

都内に住んでいる中高年のおじさんです。古いPCにLinuxを入れたりして遊ぶのが好きです。PCをいじるのは好きですが、勉強は苦手です。

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